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II. 主要業界の動向
III. 当地日系企業の経営課題
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| 2003年度は、邦船3社を始めとする外航海運各社が、一般貨物・コンテナ・タンカー等各部門の市況の活況の恩恵を受け、史上最高の高収益を確保し、将来に向けた大型船舶投資を発表している。はたしてこのあまりにも市況変動に左右されやすい脆弱な体質も併せ持つ海運界に不安要因は無いのか。中国とアメリカの好況という限られた好要因の中で、四囲の状況はどう変化し、定期船会社としては、どういう舵取りをせねばならぬのか。米国トレードを巡る3つの大きな変化の中で、その方向性を探ってみた。 | |||||
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1. 貿易・物流の変化
米国を巡るコンテナ荷動き(表1)は、太平洋航路で01年から03年にかけて、東航で29.2%、西航で15.8%の高い伸びを示し、東航で、970万TEUと1,000万TEUの大台間近となり、西航は、390万TEUと400万TEUに近づいた。特に中国+香港では、東航40.7%、西航37.5%%伸びており、03年度のシェアーは東航61.2%、西航39.9%と輸出の6割、輸入の4割を占めるに到り、アジア・米国トレード=中国・米国トレードの様相を呈してきた。この傾向は更に強まることが予想される。一方、大西洋航路(北欧州のみ)は01年から03年と大きな変動は無く、西航160万TEU,東航100万TEUで安定推移している。 2. 荷主ニーズの変化 98年の新海事法に続く99年度の太平洋航路東航の大幅な運賃修復とそれに続く2年間の続落、そしてこの03年度春の大幅修復という海上運賃の乱高下はメーカー、リテラー等、荷主のみならず船社にとってもにとり大きなインパクトがあり、その繰り返しを避けるために、この04年度は、荷主・船社の間に長期安定的運賃水準の維持が模索され始めた。また、SCMの進化の中で、在庫の極小化とリードタイムの短縮、JUST IN TIME化のニーズが高まり、リテラーは西岸ないし東岸に集中倉庫を構えそこをCROSS DOCKとして使用し、海上コンテナから米国国内用53フィートトレーラーに詰め替え、必要な物を必要な場所に最短時間でデリバリーする形態が主流となりつつある。一方、メーカーは内陸部工場までベルトコンベアーの一貫としてのインタクトな部品の安定供給を志向し、週内複数輸送やデイリー輸送、ルートの複数化によるリスク分散等が主流となり、両極をなしつつある。 3. コスト環境の変化 上記貿易物流、荷主ニーズの変化に加えて今後下記の変化が見逃せない。船腹不足による新造船への投資と船台の逼迫=船価上昇並びに傭船マーケットの上昇という船費上昇は、海運会社の経営にとっての最大の試練である。船舶を動かす原油価格動向も不透明である。また、米国港湾の労使交渉は02年度に西岸が決着し、今年はつい先日東岸の妥結が見えてきたが、向こう6年間に渡る荷役関連費用の継続的上昇となり、かつ増大する貨物量を取り扱うための港湾施設投資は引き続き継続されねばならない。併せて、環境問題の高まりと対テロ防衛の為の諸施策による有形無形のコストが荷主・船社にかかってくる。鋼材の高騰は、コンテナの追加投資に大きな障害となり、船社所有コンテナのみならずリース会社所有コンテナにも大きな打撃を与え、04年度は世界中でコンテナ不足とコスト上昇が予想され、船腹不足とダブルで輸送供給能力を制限し、特にアジア航路復航では、長期滞留貨物や低採算貨物の引き受けが困難となることが予想される。米国内シャーシーについても同様で、アセットの早期回転が最重要課題となろう。往復航インバランスは解消されず米国内空コンテナ輸送コストやアジアへの持ち帰りコストは依然として高水準にある。 4. 定期船会社のとるべき道 貿易・物流構造の変化は定期船会社の配船の変化をもたらす。中国一極集中と東岸とガルフ地区への貨物のシフトの中で、中国の2〜3港のみを基点としたシャトル配船を複数配船することが主流となり、多数港をべたべた寄港する配船形態は減少する。また東岸カバーの強化やパナマ・マイアミ地区からのフィーダー船によるガルフ地区カバーが課題となる。貨物量の増加と合わせて配船強化が要求され、船社は新規航路配船の為の船舶の新造を行うが、合わせて老朽化船のスクラップ処分や貨物量減少時の自主的減船といったOVER SUPPLYにならぬような慎重な新造船・配船計画が要求される。アライアンスの新規結成や組替え、スーパーアライアンスの結成も次期課題となろう。かかる中で、相対的比重を下げている日本マーケットは誰がどう守るかという新たな課題もある。外國貿易港が50数港も各地に分散している日本の港を益々大型化してゆくコンテナ船でカバーするのは困難になりつつある。日本港湾がハブ機能を喪失しフィーダー港に転落する危険性は広く認識されている。
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