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II. 主要業界の動向
III. 当地日系企業の経営課題
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| 可決間近と言われるエネルギー法案において謳われるであろうエタノール工場への多額の補助金、また、農業法で決められている農家への所得支持政策などを見るにつけ、米国政府が農業・農産物を自国の戦略物資と位置づけていることは明確である。南米ブラジルが耕地面積を年々拡大している一方で米国の耕地面積はここ数年横ばいであるが、世界最先端の種子開発能力・農耕技術の安定的向上を背景に、米国は未だ世界最大の農業国の座を維持していると言える。2004年度時点で米国はコーン・大豆の生産量において世界一であり、それぞれ世界の43%、37%を占めている。また、コーン・大豆・小麦の輸出量においても世界一であり、それぞれ世界の64%、44%、25%のシェアを誇る。そんな農業大国・アメリカ合衆国において、イリノイ州はアイオワ州と並んで農業の中心地となっている。 | ||||
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1.米国の農業の現状
コーン 大豆
2.イリノイ州の位置付け 中西部は一般にコーンベルトと呼ばれ、米国におけるコーン・大豆の生産の中心となっているが、その主な理由としては、肥沃な土壌・農業に適した天候などが挙げられる。加えて、輸出港への輸送手段に恵まれたこともまたこの地で農業が栄えた理由の一つである。すなわち、最大の輸出港であるメキシコ湾へは、イリノイ川・オハイオ川・ミズーリ川などを経由してミシシッピ川へと運ばれ、安定的に港へと輸送される。また、東海岸へも五大湖・セントローレンス水路を利用しての大量輸送が可能である。イリノイ州は中西部の中でもコーン・大豆の生産量においてアイオワ州と1,2を争う程の大生産地であり、2004年度には全米の約18%のコーンを生産して、(アイオワ州に次いで2位)、大豆は全米の約16%を生産して1位となっている。また、輸出用のコーンの約50%はアイオワ州とイリノイ州で生産されていると言われている。
3.シカゴでの先物取引発達の背景 シカゴは元々、米国東部の工業地帯と中西部の穀倉地帯、大平原牧草地帯の接する要衝に位置し、また五大湖の底辺にある終着駅としての立地条件を備えていた。1825年にエリ運河が開通し、シカゴを経て中西部へと至る新しい径ができ、その後イリノイ・ミシガン運河が開通。その後鉄道網敷設も加速され、1853にはミシガン・サザン鉄道とミシガン・セントラル鉄道が連結されてシカゴは開拓途上の中西部農業地帯の穀物運輸上の心臓部となったのである。しかし面白いことに、シカゴは交通の要衝とは言え、その地形・地質は陸上の運搬については最悪であった。シカゴ周辺の地質学的基盤はNiagara Formationと呼ばれる石灰岩の分厚い母岩からなり、その層の上を、氷河の残した不浸透で水はけの悪い軟泥層が覆っている。その上に作られた道路は、夏には埃が舞い上がり、冬には路面が凍結、春には一面水浸しになったという。交通の要衝であったという事実以外に、こういった初期の運搬事情の悪さもまた、シカゴでの「先物」という形の取引形態の発達を促したと考えられる。 |