マーチマッドネスNCAA大学男子バスケットボール
(写真左:ステートファームセンター 写真右:元イリノイ大学バスケットボール選手)
3 月になるとよく耳にするマーチマッドネスをご存知ですか?
マーチマッドネスとは、全米大学体育協会( NCAA)が主催する男子バスケットボール大会です。去年はコロナウィルスの為、トーナメントが中止になりましたが、今年は、3 月14 日から4 月5 日にかけて開催される全米注目の、マーチ・マッドネス( 3月の狂気)が始まります。出場校はNCAAディビジョンIに所属する68校で、シングル・エリミネーション(勝ち残り式)トーナメント方式で優勝を争います。アメリカでは、スーパーボウルに次ぐスポーツの祭典です。広告費、チケット代とTV放映料など、NCAAは、約3週間のトーナメントで2019年には9億ドルの利益を報告してます。中西部では、ビック10カンファレンス(地区グループ)があり、イリノイ州では、ノースウエスタン大学と、私の母校イリノイ大学が登録されています。特にここ数年で、イリノイ大学はランクを上げ、今年は激戦区中西部で競合ミシガン大学とオハイオ州立大学を抑え地区優勝しました。その結果マーチマッドネス中西部地区第一シード権を獲得し、今期優勝候補として注目を浴びています。
選手について
11月からプレシーズンが始まります。各地で行われる週2回の試合をこなしながら、学生として、授業を受けるとてもハードなスケジュールです。更に、基準のGPAを維持しなければ、試合にも出れなくなるので、選手も必死に学業との両立を図っています。しかも、選手は一切報酬を貰っていません。その引き換えに、授業料や生活費は奨学金で支払われていますが、この生徒達の活躍のおかげで、大学側は多額の収入を得ていることを考えると、この対応は公平ではないと、現在報酬体系を見直す動きが広まっています。アマチュアスポーツ選手という点では、甲子園球児と似ているかもしれません。選手は皆、実際大学に通っているバスケットボールが大好きな学生です。週末に試合があり、テレビ放映された選手が、月曜のクラスで隣に座っているということはよくあることです。
人気の秘密
マーチマッドネスの一番の楽しみは、専門家でも予想が困難な各試合の勝敗を、トーナメント表(ブラケット)に予想するということです。皆さんも会社などで、トーナメント予想に参加したことはありませんか?あまりの難しさに、有名な投資家ウォーレンバフェット氏も、全てを当てた従業員に、一生年間100万ドルの賞金を与えるという企画を計画しましたが、未だに受賞した方はいません。オバマ元大統領も、自身の予想をテレビで毎年公開しています。今年もESPNにて、1億ドルが当たるブラケットチャレンジに誰でも参加できます。Final Four( 準決勝の4校)を当てるのも10分の1の確率です。
ビジネス交流
マーチマッドネスは、経済効果だけでなく、ビジネス交流にも役立つと報告されております。アメリカでは、スポーツを利用して交流を深めていく傾向があります。上司や取引先のアメリカ人が、大学ロゴ入りの物を着用していたら会話を始めるチャンスです。私自身、ブラケット予想を通じて思いがけない方々と親しくなり、その後ビジネスの機会を頂くことができた経験があります。もし社内で、ブラケット予想を行っているのなら参加してみると意外な関係が築けるかもしれません。まだ自宅にいる機会が多い中、今年はマーチマッドネスを楽しんでみてはいかがですか?
私のファイナル4予想
第1位 イリノイ大学
第2位 ゴンザガ大学
第3位 ミシガン大学
第4位 アーカンソー大学
2021年のブラケット結果(拡大図は下記参照)
www.ncaa.com/brackets/print/basketball-men/d1/2021?ko_click_id=ko_jb3gz2cp7q6f9kvw3