SHOGUNサッカーチーム紹介

大久保 潤さん CDH

激しくボールを奪い合う姿、大きな掛け声とともに溢れる熱気、そこはサッカーをこよなく愛する日本人が集う金曜夜のサッカーフィールド。集まるメンバーは平均40歳を超えていますが、そこに仕事帰りの少しくたびれた“中年サラリーマン”といったイメージはまったくありません。昼間のオフィスでは見ることのない機敏な動き、数十分間も走り続けるスタミナ、少し遠くから見ればまるで現役の学生が走り回っているのではないかと錯覚します。

今回はそんな日本人サッカーチーム「SHOGUN」についてご紹介したいと思います。

駐在員中心で5年も経てばメンバーの大半は入れ替わってしまいますが、短い間でも共に熱い汗を流し、対外試合に奮闘し、たまの飲み会では試合中よりヒートアップします。さん付けなど気にしません。呼び捨てやあだ名で呼ばれることが心地良く、学生の頃の部活を再現してくれるチームです。

毎週末の試合で対戦する相手は世界各地出身の強敵ぞろい。南米のプレーヤーはとにかくテクニックが凄い。中年のアマチュアサッカーといえばスピードさえあればどうにかなるのですが、こと南米プレーヤーに限ってはスピード勝負は通じず、相手の足技に手ひどくやられてしまいます。ビール樽のようなお腹をしたプレーヤーがいて、あれじゃ走れないだろうな、と高をくくっていると痛い目にあいます。

欧米プレーヤーにいたっては頭二つくらい身長が高いのです。柔よく剛を制す、なんてことはサッカーの試合に限っては存在しません。背が高ければヘディングは強く、足が長ければ最初の一歩であっという間に置いていかれます。まして彼らの筋肉はとても頑丈です。ぶつかり合うと骨にぶつかっているのではと感じるくらいハガネのような肉体を持っていて、試合後は体のあちこちが痛みで悲鳴を上げます。

そんな強敵相手にまったく勝てないシーズンが続いた頃がありました。負ける時も10点差以上つけられて、それはそれは酷い内容で、チーム内でケンカすることも。勝ちにこだわるのか、それとも楽しさを求めるのか、勝ちにこだわれば初心者は参加しづらい雰囲気になり、楽しさだけを求めれば試合には勝てません。そんな葛藤の中、なんと他のチームから我々が弱すぎるとリーグに苦情が寄せられたのです。ラフプレーでもめることはあっても、弱すぎて苦情が入ったことはただただ屈辱で、さすがにみんなの心が折れました。こんな年代になってもサッカーしているのは、ただ純粋にサッカーが好きなのです。みんなと真剣にボールを追いかけて感じる面白さを味わいたいのです。それこそが自分たちのサッカーと決め、その日から今日のような猛烈な練習の日々が始まったのです。さて練習は始まったものの、実はこの年代になるといくら練習してもサッカーはうまくならないのです(チームのみんな、ごめんなさい)。ただ頭は良くなります!連係プレーや、攻守の組立てなど頭脳プレーをとことん練習して、見違えるほど強くなりました。今まで勝てなかった相手にも勝てるようになり、ついにはプレイオフで決勝進出するまでのチームに成長したのです。

2018年のワールドカップで日本代表チームが決勝トーナメント進出を遂げた時には、あたかも自分たちが強くなったと本気で勘違いする無垢なメンバー。バレンタインデーの夜の試合、家族サービスのため、相手チームは誰も来なかったのに、なぜか普段通り集まるメンバー。日本への帰任時は必ずチームユニフォームを着て飛行機に搭乗。もちろんお揃いのチームジャージ姿で見送るメンバー。SHOGUNチームは、「笑群」であり「勝軍」でありたい。楽しみながら勝負にこだわる集団、そんなチームを目指しています。サッカーに興味ある方はぜひ私たちと一緒にチームの歴史を作っていきませんか?ご連絡はこちらまで:Shogunsoccer1988@gmail.com