心に響く名言集

渡辺 久美子さん グラントソントン太陽グループ会計事務所


ビジネスリーダー、政治家、教育者などが、著名人の名言をつかって物事を説明することが良くありますが、その度に内容が自分の腹にストンと落ち、分かりやすい説明だなぁと感心させられます。また、そうやって理解したものは不思議と記憶に深く残るように感じます。去年私は意を決してアメリカ国民になったのですが、それを機に英語の名言を勉強して、ことあるごとに使うように努力しています。名言などに興味を持つのは年をとった証拠だと友人には言われますが、それを押し切り、今日は私の心に響いた名言集をシェアさせていただきます。


“ Americans will always do the right thing, only after they have tried everything else.”  –Winston Churchill

「 アメリカ人はいつも正しいことをする、他のすべてをトライした後に。」 – ウィンストン・チャーチル

これはアメリカ人の正義感をチャーチルが皮肉交じりに褒めた言葉です。アメリカ人が最後には正しい事を行うということ、ただそこに到達するまでに何回も失敗するいう現実が込められています。是非アメリカ人の同僚との会話に取り入れてください。ニヤリと笑い返してくると思います。


“ Give me six hours to chop down a tree and I will spend the first four sharpening the axe.”  –Abraham Lincoln

「 6時間で木を切らなければならないのであれば、私は最初の4 時間は斧を研ぐことに使います。」 –エイブラハム・リンカーン

ゴールを決めたらそれに向けて速攻走り出すのではなく、周到な用意をしてから実行に移す。私の高校生の娘がレシピを最後まで読まずに料理をスタート、足りない材料に途中で気付きスーパーに走る、ということが良くありますが、その時はまさにこのリンカーンの名言がピシッと刺さります。


“ Nothing is certain except death and taxes.”  –Benjamin Franklin

「 この世の中は不確実なものばかりだが、確実なものは死と税金である。」 –ベンジャミン・フランクリン

IRS のミッションステートメントのような名言です。私は税務の専門家なので、一言アドバイスさせていただくと、節税はタックスプラニングと呼ばれ合法ですが、脱税は違法ですので、要注意です。


“ Happiness is not a destiny. It’s a choice.”  –Seiji Ozawa

「 幸せは運命ではありません。チョイスです。」 –小澤 征爾

幸福は受動的に与えられるものではなく、能動的に選択していくものです。幸せになるかどうか、自分でコントロールできるという意味でとても勇気づけられます。


“ The mind is not a vessel to be filled, but a fire to be kindled.”  –Plutarch

「 マインドとは、詰め込まれる容器ではなく、点火される炎なのです。」 –プルタルコス

親は子供に色々な知識を詰めこむことを求めがちですが、それよりも活性化したマインドを持たすことが重要ということですね。


“ The visionary starts with a clean sheet of paper, and re-imagines the world.”  –Malcolm Gladwell

「 先見の明を持つ人はきれいな白紙に思い描いた世界を再構想する。」 –マルコム・グラッドウェル

現存の仕組みを根底から覆すような新しいものを創造するには、今あるものに捕らわれるとクリエイティビティが欠けて、斬新なアイデアが生まれないのは確かですね。


“ We have a bill of rights. What we need is a bill of responsibilities.”  –Bill Maher

「 アメリカの法律には権利章典がありますが、私たちに必要なのは責任章典です。」 –ビル・マー

コロナ禍でもマスクをつけることは人権に反すると主張するアンチ・マスカーがアメリカには多くて驚かされますが、確かに、コロナをうつさないという他の人への責任はどうなんだろうかと考えさせられます。


“ If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.”  –Unknown

「 速く進みたければ一人で進めばよい。ただ、遠くまで進みたいのであれば一緒に進むのがよい。」 –無名

朝礼で校長先生が言いそうな名言で、子供時代に聞いてもなんとも思わなかったのでしょうが、今いたく感動します。やはり、友人がいうように校長先生の年代に達したという証拠でしょうか。