「雇用法セミナー: 弁護士が語るアメリカの 採用解雇実戦編」開催報告
JCCC企画部では、ジェトロ・シカゴ事務所との共催として、法務関連セミナーを2月23日(金)に開催しました。
シカゴ市内でのセミナー開催は、コロナ禍の影響もあり久しぶりの機会となりましたが、郊外からも多くの会員が参加され、本セミナーの提案を頂いたバーンズ&ソーンバーグ法律事務所の会議室を会場として山本・前田両弁護士にそれぞれ「採用解雇」と「ビザ」に関連した実践編についてのお話をして頂きました。
第一部の「採用解雇」については、採用の実践編として、競業禁止(Non Compete)の歴史とその実例3件、更に訴訟未然防止のための採用時の留意点、採用時の競業禁止契約をサインさせる際の注意点、連邦政府の動き、イリノイ州の現在の法律とどの州法を使うべき等、各項目に沿っての実践編の説明がされました。又、バックグラウンドチェックに関連して、調査項目別の合法、違法性とI-9の基本要件についても説明がされました。最後には、解雇事例の現在のトレンドについて、ドキュメント(記録が肝心)として人事評価の定期並びに適正実施と記録保管の重要性、更に、懲戒に関する記録も解雇面談と共に大切である点が指摘されました。参加者にはこ
れらの解説を基に質問タイムが設けられ、実際にその様な状況に直面した折、過去の事例と法令に基づいた正回答が示されました。
第二部の、「ビザ」については、その基礎知識、よく使われるビザ(B-1、E-1・2、L-1)それぞれについて、こちらも事例を交えながら、グリーンカードの申請要件等について詳細の説明がされました。講演後の質疑応答では、現在抱えている問題やその対応策について多くの質問がだされ、終了予定時刻の4時半を大幅に延長してのセミナー開催となりました。会員にとっては雇用解雇と駐在員のアメリカ赴任に際してのビザ取得の問題は、日々直面する重要な業務内容となっている事から、その関心の高さが示され、有意義な情報提供の機会となりました。
改めまして、今回のセミナーのテーマご提案と講師をご担当頂きました山本・前田両弁護士と会場をご提供頂きましたバーンズ&ソーンバーグ法律事務所、並びに共催実施へのお声がけを頂きましたジェトロ・シカゴ事務所様に厚く御礼申し上げます。
- 日時
- 2月23日(金)講演:2:30pm–4:00pm
- 参加者数
- 34名
- 参加費
- 無料
- 講師
- 山本 真理弁護士 Partner, Barnes & Thornburg LLP
前田 千尋弁護士 Of Counsel, Barnes & Thornburg LLP - 場所
- Barnes & Thornburg法律事務所会議室