「コーチングによるリーダー開発と組織開発」開催報告
JCCC商工業委員会では、株式会社コーチ・エィのファウンダー取締役である伊藤守氏を講師としてお迎えし、セミナーを開催しました。伊藤氏は初めて日本にコーチングメソッドの概念を持ち込んだパイオニア的な存在であり、それ以来日本におけるコーチングの普及・拡大に貢献されています。本講演では、コーチングと組織開発、そしてそれをつかさどるリーダー開発についてお話しいただきました。
コーチングという概念が日本で聞かれるようになったのは、約25年前のことで、コーチという言葉はもともと「馬車」のことを指し、「A地点からB地点へ送り届ける」という語源から、「人の目標達成を支援する」という意味でも使われるようになっていきました。目的地により早く到達するためには、どのような知識が必要で、何ができていないのか、そしてなぜできないのかを棚卸し、身につけるべきスキルを見定めていくことが大切です。講演では、スポーツ選手に対するコーチングの事例を挙げ、選手が失敗をした際のコーチの関わり方についてお話がありました。コーチは選手のどこが悪かったのかを直接的に指摘するのではなく、なぜ失敗に至ったかを言語化させ、対話を重ねることによって、現状の把握と改善への道筋を作る指導をしていきました。このようなコーチングの手法は、ビジネスの場においても効果的に機能し、組織全体の成長を推進するためのリーダーの育成にも役立つと考えられています。また、グローバル化が進む現代におけるリーダーの役割の変化にも注目し、組織内の特定のリーダーのみならず、その周りにいるメンバーとの関係性にも取り組みながら、そこにコーチングがどのように機能するのかについてもお話しいただきました。
講演後には多くの質問が上がり、参加者の皆様の高い関心が示され、コーチングがリーダーの育成と効果的な組織作りに、いかに影響を与え得るかに大きな期待を感じることができました。この度のご講演開催にあたり、日本からお越しいただきました伊藤様、コーチ・エィのスタッフの皆様に御礼を申し上げます。
日時
- 11月8日(金)10:00am–11:30am
- 参加者数
- 79名
- 参加費
- JCCC 会員(会員企業にご勤務の方含む)無料・非会員 $50
- 講師
- 伊藤 守氏
(株)コーチ・エィ ファウンダー 取締役 - 場所
- Harper College Wojcik Conference Center