JEEP報告 エレン・ガーテンバーグ
Ms. Ellen Gartenberg
6th Grade Math Teacher
Woodlawn Middle School, Kildeer Countryside Community Consolidated School District 96
JEEPを通して経験したことは、どれも素晴らしく心に残るものでした。自分自身の体験だけでなく、日本の文化や教育に対しての理解を深めるという同じ目的を持つ他の参加者に出会えた環境は、とても恵まれたものでした。同じグループの仲間とは、自由時間を共にし、お互いに助け合い、そしてそれぞれが初めて経験したことについて毎日話し合いました。
学校訪問はどれも非常に印象深いものであり、私が教えている学校との類似点や相違点を理解する良い機会でした。一クラスの人数が多いにも関わらず、生徒たちは信じられないほど自主的で高い意識を持っていました。また、生徒達が徒歩やバス、電車に乗って通学していることにも強く感銘を受けました。それだけでなく、効率的にかつ楽しそうに給食時の準備から片付けまで全て生徒自身が行っていることに驚きました。デモレッスンは楽しんで行うことができたのと同時に、英語が堪能ではない日本人の子供たちが私の学校に入学した時の気持ちを理解する良いきっかけにもなりました。私立学校から公立学校まで大小様々な学校を訪問しました。どの学校でも生徒と教師の関係は素晴らしく、子供たちの評価されたいという強い気持ちが伝わってきました。広島の小学校には外国からの児童が多く、彼らに対する少人数制の日本語指導は効果的だと感じました。少人数制のクラスにすることによって、生徒たちの学力の違いに大きく影響することを私の学校にも知ってほしいと思いました。学校の規模やクラスサイズに違いはあっても、子供はあくまでも子供で、休み時間になると大はしゃぎする彼らを見ているのは楽しいものでした。複数の学校訪問で設けられた質疑応答の時間のおかげで日本の教育制度についての貴重な知識を得ることができました。
どの国の文化でも最も重要なことの一つは、「食」です。日本の食べ物は非常に美味しく、私はできるだけ多くの新しい料理にチャレンジしてみました。朝食時には毎日新しいものをを少しずつ取って食べるようにしてみました。たこ焼き、しゃぶしゃぶ、ラーメン等おいしいものはたくさんありましたが、納豆だけは苦手でした。市場に行くと、新鮮な野菜、果物、魚があり、次から次へと試食しました。市場の活気溢れる騒々しさも楽しみました。正しい発音を習得するまでに3日もかかった「お好み焼き」を、目の前で焼いてくれたときにはとても感動しました。
IISTの方々の丁重なおもてなしは、期待を大きく超えるものでした。彼らの細かい気配りは非常に素晴らしく、感謝の気持ちでいっぱいです。最も印象に残った体験の一つは、綺麗な着物を着ることができたことです。このような珍しい機会を与えられた上に、参加者全員が一人一人丁寧な対応を受けていたことにも感動しました。観光の機会にはツアーガイドの方々の丁寧な説明のおかげで、日本の文化や宗教について深く理解することができましたし、ホストファミリーとの貴重な時間では日本の生活を垣間見ることができました。今回の日本訪問で特に印象的だった体験は、私が電車の駅に一人で行った時のことです。駅で少し困っていると、一人の女性が声をかけてくれました。行き先を伝えると、彼女は親切にも道案内をしてくれました。通りすがりの人が助けてくれるということは私にとって大きな驚きでした。プログラムを離れた場面での出来事だった為、日本人の思いやり、気遣いを改めて体験することができました。
また、日本人の相手に対する尊敬、ルールを忠実に守る規則正しさを実際に体験する機会が多くありました。人々は信号をきちんと守ったり、マナーを守って電車を待っていました。電車の中は非常に静かで、私にとっては少し居心地が悪いぐらいでした。また、ごみ箱の設置が少ないにも関わらず、訪れた街の清潔さにはとても驚きました。全てのお店やレストランの店員はとても親切にしてくれました。日本の特徴的な文化である相手を気遣う心と環境に前向きに取り組む姿勢を目の当たりにしました。
このプログラムは私にとって一生忘れられない思い出となりました。想像以上の異文化体験が出来たこのプログラムに参加できたことを誇りに思います。プログラムを支援して下さった方々へ心より感謝いたします。この経験を基に、外国から来る生徒たちに私が学んだことを伝えていくよう心掛けます。このようなすばらしい機会をいただき、本当にありがとうございました。