新型コロナウイルスに負けないメンタルアップ
新型コロナウイルスが中国の武漢で昨年12月に発生して以来、急速な速度で世界各国の人達が新型コロナウイルスに感染しています。先月3月21日付で、イリノイ州のプリツカー知事がイリノイ州全ての住民へ自宅待機令を発令して以来、今現在はイリノイ州は5月31日まで延長されました。自宅待機令が出ている中、感染者数は毎日増えており、不安を抱えながら毎日を過ごしている人が沢山いるのではないかと思います。今回のコラムでは、新型コロナウイルスからのストレスに負けない為のメンタルアップ術を幾つかご紹介します。
日系企業のコロナ対策
シカゴ近郊や他州にある日系企業は自宅待機令が発令されて以来、通常の勤務形態と異なる在宅勤務、時差出勤、海外や国内出張の制限などを導入している企業が殆どだと聞いています。リモートワークツールであるZoomやMicrosoft Teamsなどのビデオ会議アプリは、取引先や社内会議などをリアルタイムに仕事ができるという便利な環境を整えています。そして企業の中には、駐在員の緊急帰国という手段で社員へのコロナ対策をしている企業もあるでしょう。
先が予測できないコロナ菌
新型コロナウイルスが発生して以来、ガラッと生活も変わり毎日が戦場にいるのではないか?と感じさせるぐらい空気がとても重い毎日です。そして世界中がコロナに取りつかれたかの様に、コロナの事ばかり気になり不安定な毎日を送るが為に抱えるストレスは倍増です。自宅待機になっても感染者が毎日増えている事で、自分も感染する可能性があるのかもしれないという心配、新型コロナウイルスの終息がいつになるかわからないという不安、今後の経済はどの様になっていくのか、自分の会社は大丈夫なのか?などと、先が見えない事は予測がつかないからこそ、人に不安感、恐怖感、怒り、孤独感などを与えます。もちろんこの様なココロの反応は自然な事なのですが. . . 不安になりすぎると視野も狭くなり、客観的に物事を見る事が難しくなってしまう事が多々あります。
自宅待機令とストレス
新型コロナウイルスが発生していなかった時も、日系企業に勤める社員のストレスレベルは高い人が多かった様に思えます。これは私のクライエントの話からもそうですが、日系企業に勤める知人からも似たような話を聞き、会社勤めとストレスの関係は切っても切れないものなのだと改めて認識させられる現実です。在宅勤務を強いられている社員たちは、通常通り毎日朝から晩までびっちり仕事、時には夜中も日本とのZoom 会議の嵐となり、コロナ前よりも会議が増えている会社も多いでしょう。会社によっては駐在員は緊急帰国という結果により、残された現地採用の日本人の社員が今まで以上に仕事量が増えている会社もあるかもしれません。リモートワークが以前以上に便利になり、四六時中仕事しかできないという環境も社員にとって行き場がなくなっており、コロナ前よりも彼らのストレスは確実に増えている事が想像できます。そして自宅待機生活は、今までの様に自由な生活が出来なくなり一気にストレスフルな毎日に変化してしまいがちです。人は自由が制限される事で孤立感、不安感、寂しさが増し、イライラしやすくなります。家族がいる人は、在宅勤務になっても家族との会話があります。でも単身赴任や独身の人は、在宅勤務で家の中にずっと一人なので今までにない孤独感を感じる人が多いと思います。コロナの影響で自分の家にいる事が、ストレスになるなんて誰も思わなかった事かもしれませんよね?そして夫婦間でもストレスを感じている人も少なくはありません。今まではご主人が会社に行っていた事で、夫婦の間で適度な距離感を保てていたわけです。でも在宅勤務になり夫婦で時間を過ごす事が多くなり、今までの心地よい二人の距離感が無くなっているのも事実です。夫
婦間でお互い今まで見て見ぬ振りをしていたなんらかの問題や、相手の嫌だと思う部分、うざい!と思う部分が表ざたになり夫婦間で喧嘩が絶えなくなったり、離婚するという夫婦も多くなってきているのもコロナからのストレスの影響でもあります。
新型コロナウイルスから守るメンタルアップ
こんな時だからこそ、今自分が出来るココロのケアをする事がとても大事であり、コロナ対策の一つでもあります。ストレス、ココロの健康などという言葉を聞くと苦手意識に感じる人も少なくないかもしれませんが、ココロのケアをする事は、仕事・会社への貢献度・実績アップにも繋がります。自分のココロ・カラダ・メンタルケアに少しだけでも意識を向けるだけで、コロナの影響からくるストレスと上手に向き合っていくことができます。皆さんの今のココロの現状が少しでも楽になる事に繋がればと願い、メンタルアップスキルをいくつかここでご紹介させて頂きます。ぜひ試してみてください。
1. ワークライフバランス
在宅勤務だからこそ、仕事の時間は仕事の時間、家族との時間は家族との時間、夫婦の時間は夫婦の時間、自分の時間は自分の時間と言う様に、毎日にメリハリをつけて、ワークライフバランスを極める事が大事です。一日中仕事だけの毎日では楽しみもなければ、どんよりとした一日で終わってしまいます。毎日にメリハリをつける事で、仕事も充実しますし、家族との関係も良好になります。
2. セフルケア
十分な睡眠をしっかりとり、バランスのある食事をとる事、適度な運動として家の中でワークアウト又は外に出て散歩やジョギングをする事は大事です。ヨガやストレッチ、そして瞑想なども良いでしょう。時にバスタブに浸かる事でリラックス効果もでます。セルフケアをしっかりする事で、免疫力もアップするのでコロナ対策にとしては抜群です。
3. ZOOMなどで「飲み会」「おしゃべり会」を設ける
外に出れないからこそ、今話題になっているZoom の様なプラットフォームを利用して友達や家族との会話を楽しむ時間を作る事は大事です。人とのコミュニケーションは、なくなって初めてどれだけ大事か?を再認識させてくれます。自宅にこもっている生活は孤独になりやすいからこそ、遠隔コミュニケーションを楽しみましょう。以前よりも対人関係が良いものになるチャンスです。
4. 笑いを取り入れる
最後に思いっきり笑ったのはいつですか?笑いを沢山毎日の生活の中に取り入れる事もおススメです。「笑いはクスリ」なんて言われるぐらい、笑いのパワーは人々を明るくさせてくれ、ココロを元気にさせてくれます。バラエティー、コメディー等のテレビ番組や映画等を見てた
くさん笑っちゃいましょう!
5. コロナ関係のニュースばかり見ない
コロナ関係のニュースばかりを見ていると不安や恐怖に駆られてしまうので、ニュースを見るのであれば、限られた時間内に絞ってニュースを見る事をお勧めします。
6. ネガティブな思考に執着しない
コロナ関連のネガティブな思考に執着しない事です。ネガティブな事だけに集中していると不安感に襲われ客観的に物事を見る事ができなくなり、視野が狭くなってしまいます。万が一不安になっても、焦らずに「今の状況の中で、不安にならない人はいない」「いずれはコロナも終息するのだ。」と自分に言い聞かせ、自分のココロに安定感を与える事でネガティブな思
考から解放されます。今は自由のきかない制限された生活ですが、早かれ遅かれ新型コロナウイルスという嵐はいずれ去っていきます。今自分ができるココロ・カラダ・メンタルケアを
しっかりしておく事で、嵐が去った時にはストレスの一つや二つでは全く動じないと言った、軸のしっかりとした心構えになっているのではないかと思います。
保市 麻子
マインドフルプロフェッショナルカウンセリング
全米・イリノイ州認定臨床心理カウンセラー
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